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2023年9月12日 メディカルトリミング

こんにちは!愛玩動物看護師兼トリマーの宮田です。

 

今日は当院のメディカルトリミングについてご紹介させていただます!

 

メディカルトリミング?

と疑問に思った方も多いかと思います。

メディカルトリミングとは、獣医師の診察・処方のもとに薬用シャンプー剤を選出し、シャンプーすることで皮膚病等の治療・健康維持を行うことです。それにより総合的な生活の質を上げる効果があります。

 

当院には、ワンちゃんの皮膚病、ネコちゃんの毛玉など皮膚・被毛のトラブルでお悩みを抱えているご家族様と動物たちが多く来院されます。

そこで、わたしに何ができるだろうか?と日々考え、メディカルトリミングという分野にたどり着きました!

実は、シャンプーが皮膚病に対して最大の効果が発揮されることをご存じでしたか?

細菌の数を減らし総合的に皮膚の状態を改善させることが出来ます。

定期的なシャンプーによる薬浴を行うことが出来ず、悩まれているご家族様を多く見かけていました。

 

皮膚病の治療には3つの大切なポイントがあります。

①環境的治療

消毒やシャンプー、毛刈り、装具などにより皮膚が衛生的な状態で呼吸できるよう環境を整えます。

物理的刺激から解放させることも大切です。

皮膚病の多くが、動物たちが違和感から患部を気にして噛んだり擦ったり掻きむしってしまうことにより悪化しています。

対応策としては、エリザベスカラーやお洋服・靴下などにより皮膚に対する直接的刺激から守ります。

その他、ノミ・マダニなどに対する外部寄生虫対策も大切です。

②栄養素

皮膚構成の材料となり不可欠なのが栄養素です。

ビタミンA・E・亜鉛・脂肪酸などは、とても重要です。

バランスがとれた栄養素を取り込むことにより皮膚の状態改善を目指します。

手作りご飯により栄養素を調整しているご家族の皆様も少なくは無いですが、当院では療法食などをお勧めしております。

③薬剤

皮膚の状態を健康的に保つために不可欠な存在としてお薬があります。

細菌、真菌に対する薬品。かゆみの調節を行うための薬品。

お薬の選択は、とても難しく長期的な治療になることも多く身体への負担も考慮しながら獣医師がご家族の皆様と共に判断します。

 

以上のことを踏まえて皮膚の状態改善を目指します。

 

薬浴が難しく内服、塗布薬に頼る患者様は少なくありません。

皮膚病の子に対し長期間抗生物質を服用させると、耐性菌の出現率が上がり目的とする効果が得られなくなります。

お薬を飲んだり塗られたりするのが苦手な子にとっては、ご家族の皆様と動物たちにとって、お互いがストレスを感じてしまいます。

ご家族様の負担にもなりますよね。

シャンプー療法で皮膚トラブルが改善されたらみんながハッピーになるのではないかなと考え、そのお手伝いができたら嬉しいなと考えました。

このような理由で、当院では美容目的のトリミングよりも、治療目的のトリミングに力を注いでいます!

 

シャンプー自体が苦手なワンちゃん、バリカンが苦手なネコちゃんなど個々にできること・できないことが違います。

その子その子にあった治療のサポートが出来るようアドバイスさせて頂ければと思っています。

シャンプーが苦手な子にも少しでも清潔な生活ができるようなアイテムも院内にご準備させて頂いております。

気になった方はどうぞ宮田までお気軽にご相談ください。

スタッフ一同日々精進して参ります。